2017.09.25
2017年9月24日(日)指物(さしもの)作り体験
2017年9月24日(日)指物作り体験
『クロサキ工芸』さんにて、家族で指物(さしもの)作り体験!
クロサキ工芸さんの工房は栃木県宇都宮市の北西部、岩原町。
ろまんちっく村から、5分くらいに位地します。
市内でも緑が多く、四季折々の風景を楽しむことが出来る上に、
時折野生のキジも顔を出す自然豊かな地域です。
指物(さしもの)ってどんなもの?
指物とは、釘などの接合道具を使わずに木材を組み合わせて作られた家具・建具・調度品などの総称で、その技法自体をも指すそうです。
『指物』の名の由来には色々な説があるそうですが、ホゾや継ぎ手によって木材を組むことを「指す」ということから来ているとされます。
また「物指し」を用いて細工されるからだとも。そしてこの繊細な細工、指物の技術者は指物師と呼ばれています。
黒崎さんは、栃木県の風土と県民の生活の中で育まれ、受け継がれてきた工芸品の製造に従事している方だという証『栃木県伝統工芸士』『宮のものづく達人』に認定されています。
今回、チャレンジするのは木のスプーン。
木材は山桜・柿・ケヤキの3種類。家族でご参加頂きましたので
役割を分担しましょう。
お子様、お母様達は、柄の部分にはめ込むを寄せ木を選んでから、
ある程度まで形成されたスプーンを紙ヤスリで削っていきます。
お父様達は、スプーンの窪みを彫る所から始めるようです。
木に水を含ませて、角度を付けた方がやりやすいとのこと。
中々に根気の要る作業です。
スプーンの柄に寄せ木を接着します。
接着した後は、隙間を埋める為に桜の木の粉をまぶします。
この粉は素材に何を使うかで、その都度変えているとのこと。
ボンドが乾く間、紙ヤスリで磨き表面を整えていきます。
ボンドが乾いたら、寄せ木の飛び出している部分をノコギリで落とし、
カンナで平らに削ります。
紙ヤスリをより目の細かい物に変えて表面が滑らかになったら、
仕上げに“木賊(とくさ)”で磨いてツヤを出します。
この木賊は干して塩茹でした後に乾燥させた物で、これは
江戸時代から続く伝統的な技法。
最後に荏油(えあぶら)を全体に塗り込み、染み込ませます。
工房で行う工程はここまでです。
この後は、ご家庭でサラダ油(天ぷらに使用後、冷ました物が好ましい)
を付けて拭き取り、完全に乾かすという作業を3~5回繰り返します。
そうする事で、冷水や熱湯にも対応出来る物に仕上がるとのこと。
今回参加されたファミリーの皆様は、今まで触れることの無かった「伝統工芸」について学ぶことが出来き、また実際に自分の手で作るという貴重な体験が出来たことを喜んでいらっしゃいました。
*今回訪れた場所*